全世界株、結局どれを買えばいい? わが家が選んだ一本を公開

執筆・確認:はいと|40代・4人家族の会社員。投資歴約7年、Webライターとして100本以上を執筆。

丘の上に大きく枝を広げる一本の大樹が、朝の光に包まれる水彩風景
「全世界株がいいのは分かった。でも、全世界株のファンドって何種類もあって、結局どれを買えばいいの?」

前回、投資のコアは“全世界株”にしているとお話ししました。すると次に出てくるのが、この疑問です。今回は、私が実際に積み立てている全世界株ファンドと、それを選んだ理由を、そのままお話しします。

前回は、全世界株かS&P500かというテーマで、“全世界株”を軸に選んだ理由をお話ししました。

でも、「全世界株でいこう」と決めても、いざ商品を選ぶ段になると、また迷うんですよね。全世界株に連動するインデックスファンドは、いくつも存在するからです。

ここで、私はまた手が止まりました。似た名前のファンドをいくつも開いては閉じて、信託報酬や純資産総額を見比べる。どれも良さそうに見えるからこそ、「長く積み立てる一本を、本当にこれで決めていいのかな」と、少し身構えた記憶があります。

そこで今回は、実際に買っているファンドをお伝えします。あくまで「私の選択」であって、これが唯一の正解というわけではありません。でも、迷った私がどこを見て心を落ち着けたのか。一つの実例として、誰かの参考になればうれしいです。


私が積み立てているのは「オルカン」です

私がコアとして積み立てているのは、「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」── いわゆる“オルカン”です。

この1本で、先進国から新興国まで、世界中の株式にまるごと投資できます。まさに、前回お話しした「全世界株」を、シンプルな形で実践しやすいファンドでした。


いま選ぶなら、見比べたい3本

全世界株のインデックスファンドは、いくつもあります。いま、あらためて選ぶとしたら、私が見比べるのはこの3本です。

  • eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
  • SBI・全世界株式インデックス・ファンド
  • 楽天・プラス・オールカントリー株式インデックス・ファンド

どれも、全世界株に低コストで投資できる、いい選択肢です。「どれか一つだけが正解」というより、そのときのコストや中身、使っている証券会社との相性を見て選ぶものだと思います。

ちなみに、私が積み立てを始めた頃には、まだ出そろっていなかった商品もあります。だからこれは、あくまで“いまの目線”での見比べ方です。

私は現在、オルカンを積み立てています。いま見直すとしても比較はしますが、調べるほど小さな違いが大きく見えて、迷いが増える瞬間もあります。

そのうえで、最終的にオルカンを選んだのには、いくつかの理由がありました。


オルカンに決めた理由

決め手は「信託報酬の低さ」

いちばんの決め手は、信託報酬(運用にかかるコスト)の低さでした。

インデックス投資は、長期で何十年も持ち続けるもの。だからこそ、毎年かかるコストの差は、複利で効いて、最後に大きな違いになります。オルカンは、信託報酬が低水準に抑えられています。長く付き合う相手として、そこは大きな判断材料でした。

毎月積み立てる金額が大きくなるほど、「わずかな差だから」と流せない気持ちも出てきます。家族で積み立てていくお金だからこそ、派手な期待よりも、納得して長く払い続けられるコストかどうかを見ました。

純資産総額が大きく、「途中で終わる」心配が少ない

もう一つ安心材料だったのが、純資産総額の大きさです。

投資信託は、人気がなく規模が小さいと、運用が途中で打ち切られる(繰上償還)こともあります。せっかく長期で積み立てるつもりが、途中で「終了します」となっては困りますよね。

長期投資では、相場の下落だけでも気持ちが揺れます。そのときに、商品そのものへの不安まで抱えたくない。そう思うと、規模の大きさは、数字以上に心の支えになりました。

その点オルカンは、純資産総額の規模が大きいファンドです。多くの人に選ばれ、規模が大きいということは、長期で持ち続けるうえでの安心材料の一つになります。

コストを意識する“姿勢”に共感した

そしてもう一つ、数字には表れない理由があります。それは、運用会社の姿勢への共感です。

オルカンは、これまでも信託報酬の引き下げが行われてきました。「投資家にとって続けやすいコストに近づけていく」── その姿勢に、私は共感しています。

投資信託は、一度買って終わりではありません。むしろ、買ったあとに何年も付き合っていくものです。だから私は、数字だけでなく、「長く残る投資家のほうを向いてくれているか」という感覚も大切にしました。

数字(コスト・規模)と、姿勢(投資家目線)。その両方がそろっていたことが、私がオルカンを選んだ決め手でした。

コアにしやすいと思える理由

オルカンを持っていて、いちばん心が軽いのは、あれこれ考えることを減らせることです。

オルカンは「MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス」という、世界の株式市場を表す指数に連動しています。

世界経済の動きに合わせて、中身の銘柄は自動で入れ替わっていきます。たとえば、ある国や企業の存在感が増せば、その比率は自然と高まる。逆に勢いを失えば、比率は下がっていく。

つまり、私が銘柄を選んだり、入れ替えたりする必要がない。指数のルールに沿って、世界の株式市場に広く分散できます。

私は、長期的には世界全体の成長に期待しています。だからこそ、オルカンをコアにして、あとはどっしり持ち続ける。このシンプルさは、自分に合っていると感じています。

仕事や家のこと、子どもの予定に追われていると、投資のことばかり考えてはいられません。相場や商品比較に気持ちを持っていかれすぎない。生活の真ん中に投資を置きすぎない。その意味でも、私には「考える量を減らせる一本」が合っていました。


世帯の2口座で同じファンドを積み立てている

ちなみに、わが家の積み立て方も、少しだけ。

以前、証券口座を2社持っているという話をしました。NISA口座は一人につき1社しか持てませんが、家族の中で使う人が複数いれば、それぞれが1社ずつ持てます。

わが家も楽天証券とSBI証券の口座を使い分けて、どちらでも同じオルカンを積み立てています。

毎月の積立は、世帯で合わせて30万円ほど。そのうち20万円は、クレジットカードでの積み立てにしています。特別なことは何もしていなくて、同じ一本を、二つの口座で淡々と買い続けているだけです。

ちなみに、積み立て自体は旧つみたてNISAの時代から続けていて、新NISAへ移行してからは、さらに積み増してきました。

家族のお金のことなので、私だけが前のめりになりすぎないようにも気をつけています。どちらか一人の気分で大きく動かすのではなく、仕組みとして淡々と続く形にしておく。そのほうが、あとで振り返ったときにも納得しやすいと感じています。


持つ前に知っておきたい、留意点

ここまで「いいことづくし」のように書いてきましたが、フェアにお伝えしておきたいこともあります。

  • 全世界株でも、中身は株式100%。だから、暴落のときには大きく値下がりします。「分散しているから安全」ではなく、元本保証はありません。
  • 円建てなので、為替の影響も受けます。海外の株価が動かなくても、円高・円安で評価額は変動します。
  • 米国に集中するS&P500と比べると、過去のリターンは下回る局面もありました。広く分散するぶん、一国に賭けるほどの爆発力はない、というトレードオフがあります。

それでも私は、「当てにいかず、世界全体に乗る」という考え方を大事にしているので、これらを納得したうえで持ち続けています。


まとめ:これはあくまで「私の選択」です

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

オルカンを選んだ理由を、あらためてまとめると、こうなります。

信託報酬の低さ・純資産総額の大きさ・コストを下げてきた姿勢。 この3つがそろっていたから、私はコアの一本としてオルカンを選びました。

くり返しになりますが、これはあくまで私の選択であって、特定の商品をおすすめするものではありません。SBI・全世界株式や楽天・プラス・オールカントリーも、候補になりうるファンドです。

大事なのは、自分が納得して、長く付き合える一本を選ぶこと。その判断材料の一つとして、この例が役に立てばうれしいです。

私が欲しかったのは、「いちばん良い一本を当てた」という感覚よりも、迷ったときに戻ってこられる理由でした。

相場が荒れた日にも、他の商品がよく見えた日にも、「自分はこう考えて選んだ」と思い出せること。それが、長く続けるうえで意外と大事なのだと思います。

いちばん良い一本を当てるより、長く付き合える一本を納得して選ぶ。

さて、ここまで「インデックスを、世界に分散して、淡々と持ち続ける」というスタイルをお話ししてきました。

次の記事では、その考え方の“理論的な背骨”になっている一冊── 投資の世界的名著『ウォール街のランダム・ウォーカー』を、私の目線でご紹介します。

🌱 最後に、ひとつだけ

いま積み立てている(または候補の)ファンドの「信託報酬」を、一度調べてみてはいかがでしょうか。長く持つほど、この小さなコストの差が効いてきます。数字を知って選べば、相場が荒れた日にも「自分はこう考えて選んだ」と戻ってこられます。

明日もまた、歩きながら考えます。


はいと はいと
40代・4人家族のビジネスパーソン。
毎朝、歩きながらお金と人生のことを考えています。

※本記事で挙げた商品は、あくまで筆者が選んだ一例であり、特定の金融商品の購入を推奨するものではありません。信託報酬や運用方針などの内容は変更される場合があるため、最新の情報は目論見書や各社公式サイトでご確認ください。投資は元本割れのリスクを伴い、最終的な投資判断はご自身の責任でお願いします(本記事は執筆時点の情報および筆者の実体験に基づきます)。


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