【家計見直し実践編】車の任意保険 ── 月4,309円から月2,131円へ

住宅の小さな車寄せに停まる青灰色のコンパクトカーを描いたイメージイラスト
「車の保険、毎年なんとなく自動で更新している」

保険で備えるのは、人生を一発で破綻させる損失だけ。そう決めて、組み直しました。

相手への賠償(対人・対物)は無制限のまま。運転者は夫婦に限定し、自分の車の修理に備える車両保険は外しました。年51,710円が25,580円に。更新の前には、同じ条件で一括見積もりを取っています。

まず、Before:当時の車の任意保険を「全部書き出す」

見直しの第一歩は、これまでと同じ ── 今入っている保険の中身を全部書き出すこと。

当時加入していた任意保険を整理してみると、こんな状況でした。

項目 内容
保険の種類 ネット型自動車保険
対人賠償 無制限
対物賠償 無制限
人身傷害 あり
車両保険 あり
運転者範囲 家族(限定なし)
月額保険料 4,309円
年額保険料 51,710円

すでにネット型を選んでいたものの、毎年「とりあえず更新」を繰り返していました。補償の中身を一行ずつ見直すのは、後回しになりがちな領域です。

そして、保険シリーズで身につけた視点で見直してみると ── 削れる場所は、思った以上にありました。


自動車保険も同じ「考え方」で見直す

生命保険編で整理した考え方に立ち返ると、保険を見直す出発点はこの一文。

公的補償でカバーされる部分は外す。
「自分で備えられない、大きな損失」だけを、保険で備える。

この物差しを、車の任意保険にも当てはめてみました。

  • 車の事故で発生する損害は、公的補償でどこまでカバーされるのか?
  • 自分の貯蓄では備えきれない金額は、いったいいくらなのか?
  • そのギャップを埋めるために、本当に月4,309円の補償内容が必要なのか?

問いを立て直すと、答えは意外とすっきり見えてきました。


公的補償の確認 ── 自賠責保険の守備範囲

車に関する公的補償の出発点は、自賠責保険(自動車損害賠償責任保険)です。

すべての車に加入が義務付けられている強制保険で、未加入だと運転できません。

ただし、自賠責の守備範囲は 意外と狭いことを、改めて確認しておく必要があります。

対象 自賠責の補償
対人(相手のケガ・死亡) あり(死亡時 最高3,000万円・後遺障害 最高4,000万円・傷害 最高120万円)
対物(相手の車・モノ) なし
搭乗者(同乗者のケガ) 対象だが上限は対人と同じ
自分のケガ なし
自分の車 なし

つまり、自賠責だけでは「相手をケガさせたときの最低限の補償」しかカバーされない。

対物事故・自分のケガ・自分の車の修理 ── これらはすべて、任意保険でしか備えられません。

ここを押さえた上で、任意保険を組み立てていきます。


任意保険の中身を分解する

任意保険は、ひとつの商品ではなく、複数の補償をパッケージにした商品です。

わが家の保険証券を眺めながら、項目ごとに「これは何のための補償か?」を整理しました。

補償項目 守る対象 自分で備えやすさ
対人賠償 相手のケガ・死亡 × 数千万〜数億円規模
対物賠償 相手の車・モノ × 高級車・店舗破損で億単位も
人身傷害 自分・同乗者のケガ △ 治療費・休業損害
搭乗者傷害 同乗者の死傷 △ 人身傷害と重複しがち
車両保険 自分の車の修理 ○ 修理費数十万円なら貯蓄で可能
ロードサービス・特約 レッカー・代車など △ JAF代替も可能

こうやって並べてみると、「保険で備えるべきもの」と「自分で備えられるもの」の境界線が、はっきり見えてきます。


自動車保険を節約したわが家の3つの判断軸

ここから、3つの判断軸で補償を組み直しました。

01対人・対物は「無制限」のまま残す

ここは、絶対に削らないと決めた領域です。

理由はシンプル。自分で備えられない損失だから。

  • 死亡事故になれば、賠償額が億単位になる可能性
  • 高級車との衝突・店舗への突っ込み事故も、数千万円〜億単位になり得る
  • 自賠責では到底足りない
「人生を一発で破綻させる損失」だけは、保険で備える。

対人・対物は 無制限。ここは生命保険編・医療保険編と同じく、保険本来の役割を発揮させる領域として、しっかり残しました。

02運転者を「夫婦限定」に絞る

次に手を入れたのが、運転者の範囲。

任意保険は、運転者の範囲を狭くするほど保険料が下がる仕組みになっています。

運転者の範囲 保険料の目安
限定なし(誰でも) 高い
家族限定 中
配偶者限定(夫婦) 安い
本人限定 一般に低くなりやすい

わが家の場合、普段運転するのは夫婦のみ。ほかの家族が運転する予定もありませんでした。

それなら、範囲を「夫婦限定」に絞るのが自然。

普段使う人だけに合わせて、補償の幅を最適化する。

わが家の見積もりでは、この変更で保険料が下がっています。子どもが免許を取るなど状況が変わったときは、運転者範囲を改めて見直す前提です。

03車両保険は「外す」

一番悩んだのが、車両保険でした。

ぶつけたときの修理代を契約条件の範囲で補償してくれる車両保険。外した場合は、自分の車の修理費を貯蓄から負担することになります。

  • 車両保険を残す:免責金額や補償範囲を確認し、修理リスクを保険に移す
  • 車両保険を外す:保険料は下がる一方、修理費は自分で引き受ける

わが家は、車の年式と現在の価値、修理費を貯蓄から出せるかを並べて考えました。

修理費用は、素直に貯金で備える。

これが、わが家の結論。保険料を払い続ける安心と、修理費を自分で負担する可能性を比べ、この車については貯蓄で備えると判断しました。

もちろん、新車に乗っている方や、車の残価が高い方は別の判断もあり得る。わが家の場合は、年式も進んで車両価値が下がっていたので、外す判断が自然でした。


毎年の一括見積もり ── 同じ条件で比較する習慣

同じ大きさの用紙を二枚並べた比較用の机を描いたイメージイラスト
条件をそろえて、年に一度の見直しを。[イメージイラスト]

ここまで補償の中身を絞り込んだ上で、もうひとつ大事にしている運用があります。

それが、「1年に一度、必ず一括見積もりで比較する」こと。

ネット型自動車保険には、複数の選択肢があります。

  • ソニー損保
  • SBI損保
  • アクサダイレクト
  • おとなの自動車保険
  • チューリッヒ
  • 楽天損保
  • など

会社ごとに、補償やサービスの細部は違う。そこでわが家は、まず対人・対物、人身傷害、運転者範囲などの条件をそろえ、そのうえで保険料とサービス内容を比較しました。

同じ入力条件で比べてから、価格と補償内容の両方で判断する。

更新時期が来たら、一括見積もりサイトでまとめて比較。安さだけで決めず、必要な補償が同じように設定されているかを確認してから切り替える運用にしました。

等級(事故の有無で決まる、保険料の割引の段階)は、保険会社を変えても引き継げます。ただ、契約間の空白期間などによって、扱いが変わる場合もあります。わが家も、切り替え前に旧契約の満期日・解約日と新契約の始期日、等級の扱いを確認しました。

見積もりを始められる時期や連絡方法は、サービス・保険会社ごとに違う。わが家では、更新直前に慌てないよう、案内が届いた段階で比較を始めることにしました。

「毎年、条件をそろえて見直す」── これが、わが家の固定費管理の習慣になっています。


Before/After ── 月換算約2,178円・年26,130円の節約

数字でまとめると、こんな結果になりました。

切り替え前 切り替え後
保険の種類 ネット型自動車保険 ネット型自動車保険
対人賠償 無制限 無制限
対物賠償 無制限 無制限
人身傷害 あり あり
車両保険 あり なし
運転者範囲 家族(限定なし) 夫婦限定
月換算 約4,309円 約2,131円
年額保険料 51,710円 25,580円
節約額 – 月換算 約2,178円・年26,130円

つまり、わが家は対人・対物・人身傷害という「残すと決めた補償」はそのままにしました。絞ったのは、車両保険と運転者範囲(運転できる人の範囲)という「見直せる部分」。その結果、保険料がほぼ半額になった、ということです。

今後も同じ年間差額が続くと仮定すれば、10年で 約26万円。実際の保険料や条件は、毎年変わります。これは将来を保証する数字ではなく、見直しの効果をつかむための単純計算です。

わが家が優先した対人・対物・人身傷害は、そのまま残しています。一方、車両保険を外したため、自分の車の修理費を保険から貯蓄へ移した点は明確な変更です。

  • 対人・対物は 無制限のまま
  • 人身傷害も 継続
  • 削ったのは、車両保険と運転者範囲だけ

人身傷害を残したのは、自分や同乗者のケガの治療費・休業損害は、車両修理代と違って数千万円クラスに膨らむ可能性があるから。冒頭の「人生を一発で破綻させる損失だけを保険で備える」という軸に沿った判断です。

「守るところは守って、削れるところは削る」── わが家にとって、納得のいくバランスでした。


自動車保険の見直しで気づいた、3つのこと

01わが家は補償条件を組み直し、保険料がほぼ半額になった

ネット型同士でも、保険料には毎年無視できない差が出ます。

  • 対人・対物と人身傷害は残した
  • 運転者を夫婦限定にした
  • 車両保険を外した
安くなった理由は、会社の違いだけでなく、わが家に合わせて補償条件を変えたことにもある。

「同じ補償で半額」になったわけではない。どこを残し、どのリスクを貯蓄で引き受けるかを決めた結果です。

02車両保険は「貯蓄で代替できる」設計

「車両保険を外すなんて、不安じゃない?」── そう思うかもしれません。

毎月の保険料は 確実な出費。一方で、車両保険を外せるかは、車の年式や現在価値、修理費を貯蓄から出せるかによって変わります。

「保険料として消えていく」のか、「自分のお金として残っている」のか。

医療保険と同じ構図です。貯蓄で備えられる範囲は、貯蓄に任せるのが基本姿勢。

03毎年見直す習慣が、最大の節約装置

一度見直して終わり、ではない領域でした。

  • 各社の料率は毎年変わる
  • 等級は毎年上がる(無事故ならさらに安く)
  • ライフステージで運転者範囲も変わる
「自動更新で放置しない」 ── これが、車の保険における最大のコツ。

わが家にとっては、年に一度立ち止まって条件を確認することが、固定費の見直しにつながりました。


まとめ:わが家は「対人・対物無制限、夫婦限定、車両保険なし」を選んだ

車の保険で備えるのは、人生を一発で破綻させる損失だけ。対人・対物は無制限のまま、ほかは家族の使い方に合わせて絞りました。

車の任意保険の見直しは、生命保険編・医療保険編と比べると地味な節約かもしれません。

わが家では、自動更新の前に一度立ち止まって比較したことが、年間26,130円の差につながりました。

わが家も以前は、更新の案内が届いても、中身をじっくり見ることはありませんでした。「保険は難しいもの」と決めつけて、考えることをどこかで手放していた。一度立ち止まってみると、難しかったのは保険ではなく、最初の腰を上げることのほうでした。

  • 「人生を破綻させる損失」(対人・対物)は無制限で残す
  • 運転者範囲は、普段使う人だけに絞る
  • 車両保険は外して、修理代は貯蓄で備える
  • 毎年、同じ条件で保険料とサービスを比較する
  • 切り替え時は、始期日と等級の引き継ぎ条件を確認する

この見直しで、年間保険料は51,710円から25,580円に。年間26,130円が家計に戻ってきました。

「車の保険、毎年自動更新してるな」と感じる方は、まずは 次の更新時期に一括見積もりを取るところから始めてみてください。

条件をそろえて比較すると、自分が何に保険料を払っているかが見える ── これが、わが家の実感です。

🌱 最後に、ひとつだけ

いまの自動車保険の証券を開いて、「車両保険の有無」と「運転者の範囲」を一度確認してみるといいかもしれません。使い方に合っていない条件が見つかることは、意外と多いものです。更新の少し前に見直すと、等級を引き継いだまま切り替えやすくなります。

明日もまた、歩きながら考えます。


はいと はいと
40代・4人家族の会社員。
お金の知識がなかった、あの頃の自分に向けて書いています。

※本記事の保険料は、わが家が見直した時点のケースです。保険料は年式・等級・運転者条件・地域などで大きく変わるため、ご自身の条件で各社の見積もりをお取りください。


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